2019年12月4日

グレース・ファミリー・ヴィンヤード 元祖カルト

先日ご紹介させていただいたシンクアノンがカルトワインの王であるならば、元祖カルトワインと言えばグレース・ファミリーでしょう。生産量が僅かなワインにもかかわらず、購入待ちリストには4,000人もの名前が連なっています。

グレース・ファミリー・ヴィンヤード 元祖カルト

アメリカ海兵隊を1964年に退役したディック・グレース氏はサンフランシスコで証券業界で働いた後、妻のアン氏と3人の子供一家全員でセント・ヘレナの北に移住します。そこでビクトリア朝様式の古い屋敷を購入しましたが、そこが現在有名なグレース・ファミリー・ヴィンヤーズの本拠地となっております。1978年に自宅前のわずか1エーカーの畑から初収穫した葡萄を近所のケイマス・ワイナリーに運んだところ、故チャーリー・ワグナー氏は「ディック、これはすばらしい葡萄だよ!」と絶賛したそうです。 その葡萄から誕生した初のワイン、ケイマス カベルネ グレース・ファミリー・ヴィンヤードでした。このワインはその後1982年まで生産され、翌1983年からついにグレース・ファミリー・ヴィンヤーズの誕生となりました。

所有した土地が偶然にもテロワールに恵まれ、ミクロクリマや土壌が素晴らしいカベルネを作り出すのに最適だったことが幸いしましたが、さらに殺虫剤、除草剤の不使用などのバイオダイナミクス農法への取り組みし、 現在は夫妻の長男カークがヴィンヤード・マネージャーを務めています。

グレース・ファミリー・ヴィンヤード 当たり年?評価?


1990 WS94点
1993 PP91点
2002 PP92点

グレース・ファミリー・ヴィンヤード お勧めポイント

  • オーガニックワイン
  • 極めて生産量が少ない
  • 自然豊かな味わい

毎年1本必ず飲むワインの1つがこのグレース・ファミリーです。このワイナリーは子供のための慈善団体に寄付を行なうなど社会奉仕を積極的に行なっているからです。いつかその子供中から、またワインの世界を深めてくれる人物が現れてくれるでしょう。

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